センビア

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名称 センビア/Sembia
首都 オードューリン
元首
人口  2,462,400(人間96%、ハーフリング3%)
政治形態 金権政治(商人会議と、選挙で選ばれる大君主)
宗教 アズースシャアスーニータイモーラデニーアミストララサンダーロウヴィーエイターワキーン
主たる輸入品 どこかと交易できるものすべて
主たる輸出品 他者から入手できるものすべて
属性 秩序にして中立、中立にして善、秩序にして悪
説明文 センビアは、経験を積んだ商人の国だ。彼らは権力を操る方法を知っているし、分け前に与るうと画策する若い商人の御し方も知っている。センビア人は取り引きの技を楽しんでいる。あからさまな嘘やいかさまを使わずに、渉で優位に立つ技能だ。フェイルーンの交易におけるシェアという意味では、センビアはオームーにかなわないが、センビアはオームーより遥かに、交易が支配している国である。月海の諸都市や海賊諸島にいる無法のごろつきと異なり、センビア人は一般に、契約、債務、利息支払に関する法律を守っている。しばしばセンビア人はこれらの法律を良く守り過ぎるため、他者には想像もつかないような抜け道を悪用している。センビアは自国のことを若く、攻撃的で、拡大主義の国であると考えている。この国はすでに、デイルズの1つを吸収した。旧ムーンデイルである。そして偉大な権力に相応しなるように、この国を改造して新しい首都にした。オードューリン市である。しかしながらセンビアのエリートたちはお互いに対して優位に立つことに、心を奪われるあまり、単一の外国政策や1人の将軍の下に団結することができないでいる。センビアは落星海の北西岸にあるためフェイルーンの北部と南部を繋ぐ仲買人として機能している。月海のゼントも他の国々と交易しているが、センビア人は彼らを真の競争相手とはみなしていない。なぜならゼントの交易のかなりの部分が、センビアの港を通過しているからだ。最もたくさん通過しているのはオードューリンである。センビア人はゼントを魔法的な脅威であるとみなしているが、センビアが最も懸念しているのは、サーイのレッド・ウィザードの魔法重商主義だ。昔はセンビア人の市場だったところに、センビア人が複製できない魔法の商品をサーイが提供していることを、センビア会議は不満に思っている。
出典 FRCS/p139



生活と社会

主要な地勢

重要地点

オードューリン

(巨大都市 36,330)

この交差点に作られた首都はセンビアの中で、経済と同じくらい政治が重要な唯一の地域だ。オードューリンは、この国の他のすべての地域がお互いに関係しあう中心地となっている。オードューリンは新しい都市だ。センビアの力を誇示するとともに、この地域がムーンデイルと呼ばれていた時代の記憶を消去するように、注意深く設計されている。この都市は、巨大な太陽の形をしている。中心区域は、3つの大きな建物からなっている。そしてそこから立派な道路が、太陽から放射される光線のように四方に伸びている。中心区域にあるのは、センビア会議大議事堂、警備塔、"警備門"の3つ。センビア会議は商人階級と、この国の真の支配者たちからなる会誠である。少なくとも、現在までのところは。"警備門"はセンビアの造幣所であり、財務省でもある。

アームラスピア

(巨大都市 26,239)

デアルーンと海を結ぶ都市である。アームラスピアでは、安定した交易が行なわれている。ここの市民はセールーンの人々と同じくらい勤勉だが、凶悪な陰謀が日常茶飯事ということはない。またここの市民はデアルーンの人々と同じくらい友好的だが、北方の隣人や親戚とデアルーンとの間の関係を蝕んでいるような入り組んだ臣従関係はない。アームラスピアは心の広さを重視している。特に神々が関係する場合は。そのためこの都市にはベインターロスウンバーリーといった神々の寺院やほこらがある。これらの神々のクレリックたちは、ガンドタイモーラワキーンの寺院を喜んで破壊するだろう。

ウホーン

(大きな都市 20,184)

デイルランズと落星海を結ぶ莫大な交通が、ウホーンを通っている。この都市は太古の採石場に建設された。最も金持ちの商人は、高いところに住んでいる。採石場の斜面の上だ。貧乏であればあるほど、斜面の下の方に住む。一番下にあるスラムは商業用に確保されている治安の良い港区に向かって参みだしている。

セイアールーン

(巨大都市 54,496)

セイアールーンの天を突くゴシック様式の建築物は、全体的にガーゴイルなどの装飾品で床付けされている。これらはチョンダスの植民者の遺産だ。彼らはこの新天地の橋頭堡として、セイアールーンを建設した。セイアールーン市民は、猛烈な勢いで商業活動を行なっている。そしてその合間に窃盗や陰謀を行なっている。デアルーンのように治安が良い都市ではありえないことだが、セイアールーンでは次のような者たちが陰謀を張り巡らせている。すなわち、夜ナイフ団のような盗賊ギルド、無眼仮面団のような奴隷商人、ドラゴン・カルト、サーイのレッド・ウィザードさらにはシャアの闇月会のモンクまで。

セルゴント

(巨大都市 56,514)

セルゴントはセンビアの都市のなかで、最も豊かで最も傲慢だ。名目上の支配者は、ハローンという名前の世襲の商人市長である。実際にセルゴントを支配している商人たちは、陰謀と権力闘争に尋常でない金を使っている。あたかも、それだけの支払能力があることを証明するためであるかのように。ハローン、無ロなアンデス・イルチャマー(真なる中立、男性の人間、アリストクラート4/ウィザード3)、そして古チョーンセル(この町の古い貴族皆級は、自分たちのことをこう呼んでいる)が支配するセルゴントは、新しいセンビア大君主の拡大家族内で現在行われている権力闘争の影響を、最も受けていないセンビア都市である。

デアルーン

(巨大都市 53,477)

センビアの全都市の中でコアミアと最も関係が深いのがデアルーンだ。コアミアとの間で、何世紀にも渡って国際結婚と密接な商取引が行われた結果、デアルーン市民の中でセンビアのビジネス能力とコアミアの暖かさと寛大さが混ざりあった。他のセンビア人とは関りた〈ないと考えているコアミアの商人も、デアルーンでは快適さを感じる。デアルーンの商人たちは、この事実を速やかに悪用する。

ローソーヴィア道

センビアはコーマンソーに道を作った。そして今もそれを一般に開放している。皮肉なことに、"エルフ王宮"がコーマンソーからいなくなったことにより、ローソーヴィア道はより安全になる代わりにより危険になった。エルフの監視がなくなったため、日和見主義の山賊、モンスター、ドラウが攻撃しているのだ。コーマンソーに新たに誕生したドラウの共同体と、友好的な交易関係を樹立することにより、これらの問題を解決することができるとケンドリック・セルカークは信じている。ドラウがいることにより、その他の侵入者を最低限に抑えることができるはずだ。また、彼らが最善のパートナーということはないにしろ、ヴァーローン信者のドラウと取り引きすると事態が悪化するくらいセンビアと"善"のエルフの間の関係が緊密だったことは、今まで一度もなかった。

地域の歴史

センビア国は、遥かなるチョンダスの植民地としてスタートした。384DR年の"歌う矢の戦い"で、コーマンソーのエルフがチョンダス人を粉枠した時に独立を勝ち取った。エルフとの抗争によって一時期、この新しい国は滅亡の危機に瀕したが、"大烏"ローソーヴイアが"エルフ王宮'の裏をかき、大森林を通って月海まで交易路を通した。
ローソーヴイアは、商人会議が大君主を選出するような政府を設立した。大君主の任期は7年。この政府は、現在までずっと安定していた。少なくとも、-昨日までは。1371DR年、エルダス・ヤームマスター大君主が老衰で死亡した。大セルカーク商家の"のっぽの"ケンドリツク(秩序にして中立、男性の人間、ローグ4/ファイター7)が、新しい大君主になった。ケンドリックは一般に、公正で正直な男とみなされているが、彼の家族はそうでない。彼の家族の陰謀や陰謀返しのおかげで、日々のセンビア政治は千鳥足のようにふらついている。ケンドリックの家族のなかには、2人の強力な人物が含まれている。彼らは将来自分が王または女王になるとイ言じているようにみえる。少なくとも、次の大君主の候補者ではあると。
ケンドリックの長男であるミクロス・セルカークは、これまでの15年間を冒険者として過ごし、落星海、月海、アンダーダークを旅した。冒険者時代、ミクロスは自分のことを"白銀大鳥"と呼んでいた。この名前は、センビア政治における彼の未来をより良くするように計算された名前のように思える。なぜならセンビアの公式紋章は、銀貨の山と大鳥(ローソーヴィアを表す)からなっているからだ。ミクロスの出現により、22名からなるオードューリンの商人会議は非常に神経質になっている。なぜなら彼は、優秀な交渉屋/タト交家であるだけでなく、強力な魔法を持った危険な戦士でもあるからだ。彼はその魔法を、(おそらく)無敗の冒険者として活動していた時に手に入れた。
ケンドリックの従姉妹であるミラベイタ伯爵(秩序にして悪、女性の人間、アリストクラート8/ローグ4)は、この家族内の権力という意味でも、センビア全体の権力という意味でもミクロスの最大のライバルであるように思える。ミラベイタは"六櫃市場"取引所の筆頭株主であり、ワキーン教会と緊密な関係を築いている。ミラベイタは、この教会がセンビアに再設立された初期の頃に、資金を提供するとともに支援したのだ。これらの善なる仕事は広く知られている1つの事実の隠蔽に寄与している。すなわちミラベイタはこれらの仕事が善であるのと同じくらい、悪なのだ。彼女は通常、自分の真の意図を隠蔽する方法を知っているため、正気であるとみなして横わないが、この事実は彼女に関して言える、数少ない良い事実の1つである。彼女の5人の子供たちと、そのまた子供たちも、彼女と同じくらい悪い。

陰謀と噂