「深き暗闇の幽閉界カルケリ」の版間の差分

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           |英名                      = Carceri
 
           |英名                      = Carceri
 
           |分類                      = 外方次元界
 
           |分類                      = 外方次元界
           |解説                      = エリュシオンは"大いなる転輪"の中で最も重度な善の属性を持つ次元界であり、秩序だとか混沌だとかの制約を受けない土地である。この次元界では、どんな理想にも増して、他者に親切にすることが重ん
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           |解説                      = カルケリは下層次元界の中では一見、あからさまに危険な次元界ではないように思われるかもしれない。しかし、その第一印象はすぐざまに消えうせるだろう。酸の海や硫黄臭い大気はこの次元界ではめったに見ることは無く、また刺すような冷気が覆う場所や灼熱地獄のような場所も無い。カルケリの危険はもっと周到なものなのだ。ここは暗闇と絶望、受難と毒、国を毀つ裏切りに満ちた次元界である。カルケリでは怨恨が深くゆるやかな河のように流れている。そしてその背信の濁流が次に誰を飲み込もうとしているのか、知る術は無い。カルケリの囚人達の間ではここに幽閉された他の誰よりも強大になる以外にここから逃れる術は無いと言われている。しかし、この次元界の絶望と裏切り、そして自己嫌悪を醸成する性質のもとではそれは困難なことだ。カルケリの多くの住人とは異なり、ネルルは追放されたわけではなく、自ら望んでここを本拠地としている。カルケリは6つの階層よりなる。それぞれの階層は惑星のような球状大地が一列に並んでおり、それぞれの球状大地は、大気により隔てられている。特定の階層においては、その球状大地のほとんどが次のものと区別がつかない。そして、各階層にある球状大地の惑星の数はおそらく無限である。
じられている。<br>この次元界の第1階層はまさに目もくらむような色また色の世界である。ここを訪れた者たちは、星のように花々が散りばめられた鮮やかな緑の草原、カケスの羽毛のように深みのある青色の池、完壁な空を漂う銀色の雲に目を見張る。次元界そのものが、独自の生命観と鮮烈さとに打ち震えているようである。この地は通常、平和な土地であり、この地に足を踏み入れれば、骨や魂に平穏が染み込んでくるようにも思われる。<br>エリュシオンには4つの階層があり、オケアノス河の無数の流れによってつながれている。第1階層は物質界とほとんど変わらない。川岸には甘い香りのする松や花の咲く木々が並び、その彼方には開けた草原となだらかに起伏する丘陵地が広がっている。第2階層はもっと険しく山がちであり、川の流れには急流や滝も多い。第3階層は生命に溢れた広大な湿地である。最深部の階屑は大洋であり、オケアノス河の源流である。点在する島には、引退した善の英雄たちが永遠の時間をくつろいでいる。<br>オケアノス河の大きさは、細い水流のつらなりから、土手の頂を越えて周囲の土地を水浸しにするような大河にまで至る。河には島や低い砂利だらけの砂州、岩でできた岬などがあり、そうした場所はしばしば請願者や、もっと強力な住人の住処となっている。<br><br><b>次元界ガイド</b>エリュシオンの第1階層はアモーリアであり、ここは他の階層に比べて物質界に似ている。オケアノスを遡って行くにつれ、風景はもっと険しく山がちとなり、やがて旅行者は第2階層エローニァの階段状の滝に出る。ここでは険しい谷が河の両側にそびえ、河は狭い水路となって曲がりくねって流れていく。<br>やがて山々は姿を消し、大河は広がって、昆虫や爬虫類の榛む広大な湿地となる。これがベリエリンである。そして、湿地は深みを増し、旅人はこの次元界の第4階層サラシアに出る。祝福ざれし者の島々の浮かぶ、大河オケアノスの源流である。<br>オケアノス河はこの次元界の階層間を流れているが、それを上り下りする旅は決して真っ直ぐな経路をとりはしない。この大河はいくつもの小さな流れに分かれ、合流したかと思えば、また分かれる。しばしば支流はぐるっとまわって、たった今離れたばかりの階層に戻ったりすることがある。<br>エリュシオンにおける視界は、同じ時間帯における物質界での視界とまったく同じである。エリュシオンの昼と夜のサイクルは物質界と同じで、天候も(幾分か穏やかではあるが)同じである。日中は暖かく穏やかで、夜は涼しく過ごしやすい。<br>夜はまた、小さな光がいくつも現われる時間でもある。オケアノス河を真似た星々の大河が頭上に現われるだけでなく、木々や野山にはホタルが踊り、オケアノス河の水面下には発光性のクラゲが泳ぐ。<br><br>幽閉:これはエリュシオン独特の特性である。クリーチャー種別が"来訪者"でないクリーチャーがエリュシオンにいると、その間、どんどん喜びと満足感が増していく。物質界に比べて、色は明るく鮮やかで、音は音楽的で柔らかく、その他ありとあらゆるものが心地よく、共感に溢れているように感じられる。エリュシオンで過ごした1週間の終わりに、来訪者以外のクリーチャーは意志セーヴイング・スロー(難易度10+連続してエリュシオンで過ごした週の数)に成功しなければならない。失敗した者は次元界の制御下に入ってしまい、自分の意志でこの次元界を離れることができず、そうしようという気も起きなくなる。それ以前の人生の記憶は薄れて消え去ってしまう。そうなったキャラクターを元に戻すには、ウイッシュかミラクルが必要となる。
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           |物理的特性                = 通常の重力<br>通常の時間流
 
           |物理的特性                = 通常の重力<br>通常の時間流
 
           |元素およびエネルギー特性  = 軽度な悪属性
 
           |元素およびエネルギー特性  = 軽度な悪属性
 
           |属性的特性                = 重度な善属性:善の属性でないキャラクターは【判断力】、【知力】、【魅力】に基づく判定に-2のペナルティを被る。
 
           |属性的特性                = 重度な善属性:善の属性でないキャラクターは【判断力】、【知力】、【魅力】に基づく判定に-2のペナルティを被る。
 
           |魔法的特性                =  
 
           |魔法的特性                =  
           |住人                      = カルケリは下層次元界の中では一見、あからさまに危険な次元界ではないように思われるかもしれない。しかし、その第一印象はすぐざまに消えうせるだろう。酸の海や硫黄臭い大気はこの次元界ではめったに見ることは無く、また刺すような冷気が覆う場所や灼熱地獄のような場所も無い。カルケリの危険はもっと周到なものなのだ。ここは暗闇と絶望、受難と毒、国を毀つ裏切りに満ちた次元界である。カルケリでは怨恨が深くゆるやかな河のように流れている。そしてその背信の濁流が次に誰を飲み込もうとしているのか、知る術は無い。カルケリの囚人達の間ではここに幽閉された他の誰よりも強大になる以外にここから逃れる術は無いと言われている。しかし、この次元界の絶望と裏切り、そして自己嫌悪を醸成する性質のもとではそれは困難なことだ。カルケリの多くの住人とは異なり、ネルルは追放されたわけではなく、自ら望んでここを本拠地としている。カルケリは6つの階層よりなる。それぞれの階層は惑星のような球状大地が一列に並んでおり、それぞれの球状大地は、大気により隔てられている。特定の階層においては、その球状大地のほとんどが次のものと区別がつかない。そして、各階層にある球状大地の惑星の数はおそらく無限である。
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           |請願者                    = [[カルケリの請願者]]
 
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           |遭遇表                    = [[の遭遇表]]
 
           |遭遇表                    = [[の遭遇表]]

2018年12月19日 (水) 01:45時点における版

深き暗闇の幽閉界カルケリ /Carceri
外方次元界
解説 カルケリは下層次元界の中では一見、あからさまに危険な次元界ではないように思われるかもしれない。しかし、その第一印象はすぐざまに消えうせるだろう。酸の海や硫黄臭い大気はこの次元界ではめったに見ることは無く、また刺すような冷気が覆う場所や灼熱地獄のような場所も無い。カルケリの危険はもっと周到なものなのだ。ここは暗闇と絶望、受難と毒、国を毀つ裏切りに満ちた次元界である。カルケリでは怨恨が深くゆるやかな河のように流れている。そしてその背信の濁流が次に誰を飲み込もうとしているのか、知る術は無い。カルケリの囚人達の間ではここに幽閉された他の誰よりも強大になる以外にここから逃れる術は無いと言われている。しかし、この次元界の絶望と裏切り、そして自己嫌悪を醸成する性質のもとではそれは困難なことだ。カルケリの多くの住人とは異なり、ネルルは追放されたわけではなく、自ら望んでここを本拠地としている。カルケリは6つの階層よりなる。それぞれの階層は惑星のような球状大地が一列に並んでおり、それぞれの球状大地は、大気により隔てられている。特定の階層においては、その球状大地のほとんどが次のものと区別がつかない。そして、各階層にある球状大地の惑星の数はおそらく無限である。
物理的特性 通常の重力
通常の時間流
元素およびエネルギー特性 軽度な悪属性
属性的特性 重度な善属性:善の属性でないキャラクターは【判断力】、【知力】、【魅力】に基づく判定に-2のペナルティを被る。
魔法的特性
住人・請願者
カルケリの請願者
遭遇表 の遭遇表



階層
オルトリュス オルトリュスはカルケリの第1階層であり、茫然たる沼沢地と流砂の土地である。ステュクス河はこの階層を野放図に流れ、大地をその魔法で飽和させている。脆弱な大地を長年にわたって浸食した水路は広く深い。川が無いところがあるとしたら、そこは沼地である。乾いた地面はごくまれで、その多くは急峻な山となっており、てっぺんには怒り狂ったティタンが住んでいる。
モスキートが沼沢地の上空に群れをなし、旅人を悩ませる。だが、さらにうるさいのはこの陰気臭い場所に住む二枚舌の請願者たちである。
最後の希望砦
オルトリュス山
カトリュス カルケリの第2階層の球状大地は悪臭のするジャングルと緋色の平原に覆われている。大気には腐敗臭が満ち、ジャングルの植物が分泌する酸が腐敗を促進している。[酸]への完全耐性を持っていないものは、この揺れ動く木々の只中に長く居過ぎたならばそれを構成する物質まで分解されてしまう。このジャングルの空気は1d4ポイントの[酸]ダメージを1分ごとに与え、幾つかの植物はさらに強力な酸を分泌する。
カトリュスの平原はジャングルに比べれば住みやすい。広漠とした風吹きすさぶ草原がこの平原を覆っている。ある区画には剃刀の刃のように鋭い葉があり、それに注意をしていない旅行者を切り裂く。この平原で走行(2倍移動)もしくは疾走を行なうものは毎ラウンド、反応セーヴ(難易度20)を行わねばならず失敗すると自分を切り裂いて1d4ポイントのダメージを受ける。
罪業の薬屋
ミネテュス カルケリの第3階層は砂で一杯である。突き刺すような砂が風で激しく吹き付けるために、むき出しのものは数時間で骨になるまでむかれてしまう。ここは次元界の中でも屈指のひどい嵐が吹き荒れる場所なのである。どこにいても、10%の確率で砂塵嵐に遭遇する。この階層に居住するものはみな、定命の存在であろうとフィーンドの類であろうと、突き刺すような砂から身を守るための衣服をまとっている。
ミネテュスでは竜巻は頻繁に起こる。この災害を避けるため、請願者は、手で掘って作った、みすぼらしい砂だらけの穴に住んでいる。ささいな防備にしかならないとはいえ、身を守るにはこれらの粗末な穴を絶えず掘りつづけなければならない。
ペイラテオンの砂の墳墓
コロテュス カルケリの第4階層はいや高く峻厳にして、容赦の無い山岳であり、その山容は物質界からやってきた旅行者の想像を超えてたじろがせるようなものである。この階層を歩いて移動するのはほとんど不可能である。地面が深さ数マイルはある峡谷に分かたれているためだ。強大な地殻の働きによりばかげた高さにまで持ち上がらなかった場所がこの谷なのである。わずかな交易路は存在するものの、たいていの場合それはがたがたの橋とようやく1人が通れるかという桟道である。交易路に沿った場所以外のところを通常通り移動しようというのは不可能だ。キャラクターは〈登攀〉判定(難易度15)に成功したならば、その他の全ラウンド・アクションとして移動速度の半分の速度で移動できる。 悪意の花園
ボルパテュス カルケリの第5層はそれぞれの球状大地が、冷たく浅い大洋に絶え間なく黒い雪が降りしきる場所である。雪と水は酸性を帯びており、直接触れたならば10分につき1d6ポイントの[酸]ダメージを与える。ポルパテュスでは人工的な建造物は永く持たない。砂洲よりは小高い程度の小島が波の上に顔を出している。多くの請願者は小さな砂洲の島に這いずりあがり、ここから連れ出してくれるなら何でもすると約束するが、その約束にもかかわらず、彼らは機会さえ訪れたなら慈悲に対して裏切りで応えるのだ。&br;ここにはもう1人の追放されたティタンが住んでいるが彼の宮殿でさえも酸の波の前には半ば沈みかけ、緩慢に崩壊してゆくのである。 百人船
アガテュス カルケリで最も寒い階屑は同時に最下層の、いやこの入れ子状になった次元界では、最も内側の階層である。他の階層と異なり、アガテュスにはただ1つの球状大地がある。それは赤い縞の入った黒い氷の球体である。
その空気は酷く冷たく、毎ラウンド1d2ポイントの[冷気]ダメージを与える。この階層は軽度な負のエネルギー優勢の属性を有している。ここにいる請願者は氷に半分埋め込まれ、その嘘が唇に凍りついている。
ネクロマンテイオン