英雄界イスガルド
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英雄界イスガルド /Ysgard | |
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外方次元界 | |
解説 | イスガルドは叙事詩的な壮大さを持つ次元界である。山々は天にも届かんばかりにそびえ立ち、フィヨルドは深々と大地に刻まれ、暗き洞窟にはドワーフの秘密の工房が隠されている。英雄の背中には身を切るような寒風力馳え間なく吹きつけ、凍てつく運河はアールヴヘイムに住まうエルフの聖なる森へと続く。イスガルドの地形は雄大にして危険に満ちている。季節の変化はきわめて激しい。冬は闇に包まれ、死のごとき寒さ。夏は空晴れ渡り、酷暑に見舞われる。何より壮観なのは、無窮の大空の下、宙に浮かびどこまでも流れていく広大な大地であろう。流れ行く大地の幅は、最も大きなものになると大陸に匹敵し、小さなもの("地山”と呼ばれる)でも島くらいの大きさがある。流れ行く大地の下には炎が荒れ狂っているが、大陸の上部には赤々とした輝きしか届かない。それより懸念すべきは、頻繁に発生する、流れ行く大地同士の衝突だ。衝突は大地震を引き起こし、新たな山脈が生まれる事さえある。イスガルドは栄光の野で永遠の戦いを繰り広げる、戦死した英雄たちの住まいである。彼ら請願者は斃れても次の朝にはまた甦り終わりなき戦いを続ける。イスガルドには2柱の神格、剛力のコードと盗賊の守護神オリダマラが本拠を置いている。 |
物理的特性 | 通常の重力 通常の時間流 |
元素およびエネルギー特性 | 軽度な正エネルギー優勢:イスガルドにはあらゆる形態の生命が爆発的なまでに繁栄している。正のエネルギー優勢の次元界にいるすべての者は高速治癒2の能力を得、失われた四肢も時間とともに再生する。さらに、イスガルドの戦さの野で行なわれている終わりなき戦いで戦死した者は、毎朝トゥルー・リザレクションが発動されたかのように、完全に治癒され再び戦える状態で復活する。来訪者であるため通常は復活できない請願者たちでさえ、完全に癒された状態で目覚める。このトゥルー・リザレクション効果を受けられるのは、イスガルドの戦場で致命傷を負った者のみである。死後イスガルドに迎び込まれた者が自然に復活することはない。 |
属性的特性 | 軽度な混沌属性:属性が秩序のクリーチャーは、イスガルドでは【魅力】を基本とするすべての判定に-2のペナルティを被る。 |
魔法的特性 | |
住人・請願者 | イスガルドの請願者 |
遭遇表 | 浄福の遭遇表 |
階層 | ||
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イスガルド | イスガルドの最上層もまたイスガルドと呼ばれている。ここは3つの階層のうち、どこよりもずっとよく知られどこよりもずっと旅人の行き来が多い。住民の多くは、荒々しい過酷な自然環境の中で、野宿したり粗末な集落を築いたりして生きている。この階層には数十の大きな館や煙を上げる戦場が点在し、冷たい海の岸辺には小山が連なっている。他の地山の共同体との交流のために作られたものを別にすれば、地山の端の方に集落が作られることはほとんどない。 | コードの領域 アイダ平原 アールヴヘイム オリダマラのアジト |
炎熱の洞窟ムスペルヘイム | イスガルドの中間層たるムスペルヘイムは、浮遊する大地の断片(といっても大陸サイズのものや、それより大きいものもある)で構成されている。ここの地面は煙を上げて燃えている。そのため、この階層は"火の国"の名でも呼ばれている。地面は鋭い火山岩でできており、とても居住には適さない。ムスペルヘイムのほとんど全体が火元素優勢の特性を持っている。 ムスペルヘイムの地面は、炎を上げる山々の尾根から頂きに向かってとぐろを巻くような形をしている。この山脈は"大蛇の背骨"と呼ばれ、数百ものファイアー・ジャイアントの氏族が住み着いている。敵対する氏族や歓迎されざる訪問者たちから身を守るため、山脈の間道には物見の塔や城塞が立てられている。&br;"尖塔"は大蛇の背骨山脈の中腹に高くそびえる。黒みがかった石でできた。針のように細い城塞である。この塔には敬虔なファイアー・ジャイアントの乙女たちが住み、謎に包まれたファイアー・ジャイアントの中級神格にクレリックとして仕えているのだという。 |
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地底森林ニダヴェリール | イスガルドの第3階層、ニダヴェリール。ここは温泉や間欠泉の熱で暖められたトンネルが縦横無尽に走る"地下"世界である。未開の地方は、太陽を必要とせず熱だけで成長するという奇妙な木々の茂る地下森林で埋め尽くされている。広大な洞窟には、透明な水晶の鉱脈が走り、地下深<にはキラキラと輝く雲母や黄鉄鉱が点在している。トンネルの一部、それどころか洞窟全体の床に貴石や半貴石といった鉱物が散らっていることさえある。ニダヴェリールの大部分はドワーフとノームの王国が占めている。階層の住人はほとんどが定命の存在であるが請願者も珍しくはない。ここは溶鉱炉が炎を上げ、鉄床が打ち鳴らされる、鍛冶とルーン細工と魔法の技を極めんと研鑚に励む者たちの場所である。広間にはドワーフたちの詠唱の声と、ノームたちの軽快な歌声がこだまする。この2つの種族はライバル同士でしばしば戦争になることさえあるが地底に住まう敵ダーク・エルフには力を合わせて戦いを挑む。 | スヴァルトアールヴヘイム |