水の元素界
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水の元素界 / | |
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内方次元界 | |
解説 | ほぼ純粋に水の元素からなる内方次元界。 |
物理的特性 | 主観的重力方向 通常の時間流 |
元素およびエネルギー特性 | 水元素優勢 |
属性的特性 | |
魔法的特性 | 魔法の増強:水を使用したり、動かしたり、創造したりする呪文や擬似呪文能力は持続時間延長され、距離延長される(《呪文持続時間延長》と《呪文距離延長》の特技が使われたかのようになるが通常より高いレベルの呪文スロットは必要としない)。すでに持続時間延長されたり距離延長されている呪文や擬似呪文能力は、これらの利益の作用を受けない。 魔法の阻害:[火]の補足説明を持った呪文や擬似呪文能力(火の領域の呪文を含む)は阻害される。 |
住人・請願者 | 水の元素界は内方次元界の中では比較的穏やかな世界であり、数多くの原住エレメンタル、水を呼吸する来訪者、外方次元界出身のクリーチャーのうち水の中で生き延びることのできるものなどが住んでいる。 エレメンタルは次元界自体の一部が独立して動きだしたものであり、魔法あるいは自然界の力によって知性と移動能力を与えられている。呪 文の使い手が召I奥するウォーター・エレメンタルや、物質界のクリーチャーのエレメンタル版などがこれに含まれる。こういったクリーチャーは少なくとも半液体状であり、物質界にいる海洋性の獣やモンスターを模していることが多い。 水の元素界には水を呼吸する来訪者も数多く住んでいる。トジャナイダやメフィットといった常に動き回る生き物の他、トリトンやジンニーのマリードといった、もっと一ケ所に留まって住む傾向のある生き物もいる。一般的に言って、水の元素界にいる水を呼吸する来訪者は、遊び好きで残酷であり、魔法の呪文やアイテムに頼らなければこの次元界で生き延びることのできない他次元からの訪問者をいたぶる(そして溺れさせる)傾向がある。また水の元素界には、他の次元界出身の水を呼吸するクリーチャーも住んでいる。魚類、甲殻類、頭足類など、海に住むほぼあらゆる生き物がこの次元界にいるが、海洋性であっても空気を呼吸するホエール(鯨)やドルフイン(海豚)は住んでいない。水の元素界には塩水性の生き物も淡水性の生き物も住むことができるが、それぞれは別の領域に住んでいる。またクラーケンやアボレスといった海の怪物もこの次元界に住んでいる。水の元素界と物質界の間を繋ぐポータルはたくさんあり、ごくまれには、他の次元界の大きな水の領域との間をつなぐポータルもある。外力次元界の2つの大きな河であるステュクスとオケアノスには、それぞれ水の元素界への渦動がある。これらを特によく利用しているのはトリトンとマリードであり、これらのクリーチャーの居住地は通常、恒久的なポータルの近くにある。水の元素界の原住種族は水界語を話す。これは流れるような穏やかな言語で、二様の意味にとれる言葉が多くあり、ひそかに酒落や言葉遊びが混ぜられることも多い。他の次元界と交流を持つものは他の言葉も話す。この場合の選択肢としては、共通語、地獄語、奈落語、天上語などが一般的である。 |
遭遇表 | 水の元素界での遭遇表 |
- マリードの共同体(万真珠城)
- マリードはえらく独立心の強い種族であり、水の元素界における"マリードの帝国"は、実際には半ば独立したいくつもの城塞の集まりにすぎない。各要塞はそれぞれ異なった度合いでマリードのパーディシャー(王)に忠誠を誓っている。忠誠の度合いはしばしばくその要塞が"一万の真珠の城塞"やパーデイシャーの使徒からどれくらい近くにいるかによって決まる。すべてのマリードはなんらかの貴族の地位を自称しており、この次元界には無数のシャー(王)、アタベク(摂政)、ムフティー(賢人)などがいる。
典型的なマリードの要塞は、なんらかの漂流物に繋がっている。通常これはなんらかの固体の塊であったり、海草の苗床であったりする。通常このような共同体には2d10体のマリードがおり、さまざまなエレメンタルの召し使いやジャーンに加えて、賭けに負けたり、寵臣となっ て出世するつもりだったり、逆に寵臣として選ばれたりといった理由で (比較的)慈悲深いマリードの奴隷となった定命のものたちがいる。たとえ水を呼吸するものであっても、悪のクリーチャーを使役することはまずない。またマリードは常に水の元素界にいる悪の勢力と戦争し続けている。
"一万の真珠の城塞"はマリードの共同体のなかでも最大のものであり、そこには"珊瑚の玉座"がある。この宮廷にあって賢明な支配を行なっているのが、帝国の護り手、大海の真珠、波の親大洋のマハラジャ、万物のアミールなどとも呼ばれるマリードの大パーディシャー(大王)である。この城塞には約200体のマリードが住んでおり、その全員が貴族である。それぞれのマリードには幾人かの個人的な召し使いが仕えているため、この城塞にはマリード以外に約1,000名ほどが住んでいる。
すべてのマリードは心の底で、自分こそが珊瑚の玉座に座るべきだと考えているため、大パーディシャーの宮廷には内紛とスパイ行為が蔓延している。暗殺は日常茶飯事であり、宮廷内での反乱や追放もまたしかりである。マリードは各個体として見た場合ジンニーの中でもっと強力であるが意志が強いと同時に自己を高く評価するため、恒久的に誰か1人のリーダーに仕えるということができずにいる。
- マリードはえらく独立心の強い種族であり、水の元素界における"マリードの帝国"は、実際には半ば独立したいくつもの城塞の集まりにすぎない。各要塞はそれぞれ異なった度合いでマリードのパーディシャー(王)に忠誠を誓っている。忠誠の度合いはしばしばくその要塞が"一万の真珠の城塞"やパーデイシャーの使徒からどれくらい近くにいるかによって決まる。すべてのマリードはなんらかの貴族の地位を自称しており、この次元界には無数のシャー(王)、アタベク(摂政)、ムフティー(賢人)などがいる。
- ガラスの都
- 宮廷内紛にあまり興味のない旅行者にとっては、"ガラスの都"が水の元素界で情報収集を行なうために最適の場所である(空気を呼吸する旅行者にとってはなおさらである)。他の次元界に続く安定したポータル群(ポータルどうしの位置関係が一定であるという意味で安定している)に築かれたガラスの都は、破壊不能なガラスでできた大きな球体の集合体で、中には半分ほど水が満たされている。訪問者は水のある側に開いたいくつかの開口部から都に入るか、あるいは空気が満たされた側の半球にある魔法のポータルを通って訪れることができる。多く の建物は空気と水の境界線に位置している。空気と水が半々に満たされた建物もあれば、別の建物では、水面より下に位置する部分にも空気が満たしてある。都の住人の共通の合意により、球体のうち水の入った側が"下"となっている。
ガラスの都は他の次元からやって来た交易商人、旅行者、追放者などの集う開かれた都市である。住人の多くは物質界からやって来た水棲種族であり、マーフォーク、アクアティック・エルフ、クオトア、リザードフォーク、ロキャーサ、サフアグンなどがいる。古株の住人からなる議会によって統治されており、同じ種族の議員は2人としていない。
ガラスの都は商人たちの自由港であり、積極的に交易を奨励している。境界付近ではマーケインの姿も見られる他、マリード、ダオ、人間の交易商人などもいる。ここにあるポータルのうちいくつかは物質界への帰り道であり、噂によれば、都の秘密の箇所にはもっと別の次元界へのポータルもあると言われている。
歴史学者はかつてドームを構成する"破壊不能な"ガラスが壊されたことがあると記している。しかしこの次元界には、定まった重力というものが存在しないため、空気はほぼもと在った位置に留まり続けたのである。都の役人たちはすぐにひび割れを補修し、呪文の失敗によって破損を引き起こした訪問者を死刑に処した。
- 宮廷内紛にあまり興味のない旅行者にとっては、"ガラスの都"が水の元素界で情報収集を行なうために最適の場所である(空気を呼吸する旅行者にとってはなおさらである)。他の次元界に続く安定したポータル群(ポータルどうしの位置関係が一定であるという意味で安定している)に築かれたガラスの都は、破壊不能なガラスでできた大きな球体の集合体で、中には半分ほど水が満たされている。訪問者は水のある側に開いたいくつかの開口部から都に入るか、あるいは空気が満たされた側の半球にある魔法のポータルを通って訪れることができる。多く の建物は空気と水の境界線に位置している。空気と水が半々に満たされた建物もあれば、別の建物では、水面より下に位置する部分にも空気が満たしてある。都の住人の共通の合意により、球体のうち水の入った側が"下"となっている。
- 復讐者
- 水の元素界にいるとされる"復讐者"と呼ばれる存在の正体は謎である。多くのものは単なる伝説にすぎないとみなしている。復讐者は巨大な暗灰色のマンタ・レイの姿をしており、鼻先から尾の付け根までは約90フィート(約27m)、ヒレの両端までの幅は約180フィート(約)もあるという。胴体からさらに90フィートも伸びている尾は、どうやら自在にライトニング・ボルト(18レベルのソーサラー扱い)を放つことができるらしい。復讐者は、複数のスクリューを用いて水中を進むところから、生きた獣ではなく、人造かあるいは乗り物なのではないかと考えられている。 復讐者の正体についてはいくつもの説がある。それは強力な人造であり、未だに造り主によって制御されているか、狂って暴走したか、あるいは自身の自由意志を持っているのかもしれない。この点に関しては、伝えられる話によってさまざまな違いがある。
- サルガッソー停滞水域