対なす理想郷バイトピア

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対なす理想郷バイトピア /Bytopia
外方次元界
解説 バイトピアは、2つの階層が閉じた本の表と裏のカバーのように向かい合っているという、外力次元界の中でも独特の次元界である。"最上"階層であるドシオンから上を見上げると、もう1つの階層である

シューロックを見ることができる。同様にシューロックに立てばドシオンの街や農場を頭上に見ることができる。
バイトピアの各階層は理想化された世界である。ドシオンは開墾された牧歌的な土地であり、シューロックは自然のままの荒野である。どちらの階層にもこの次元界の哲学―社会的に相互依存しながら働くことで個人的達成をはかる―が浸透している。
2つ階層間の距離はおよそ1マイル(約1.6km)であるが、どちら側からも鋭い山々がそびえており、中ほどのところでくっついているところもある。山を登ったり、飛行することによって、2階層間を移動することが一般的に行なわれている。

次元界ガイド:バイトピアは、互いに向かい合った2つの階層に分けられる。アストラル界はどちらの次元界にも通じているが、より定住者の多いドシオンが第1階層と見なされている。大雑把に言えば来訪者や請願者はドシオンに住んでおり、シューロックヘと冒険や探検に行くのである。
バイトピアにおける視界は、1日のうち同じ時間帯の物質界における視界と同じである。昼夜のサイクルはどちらの階層にも同じように訪れるが、光は2階層間の境界から降り注ぐ。日中は昼の輝きでこの次元界を照らし、やがて弱まって、境界自体が不可視となり、夜が訪れる。 バイトピアには月はなく、星々は頭上の階層のキャンプファイアーや街の灯である。そのため、ドシオン側では"星"はほとんどなく、シューロック側には多いということになる。

物理的特性 客観的重力方向:バイトピアの向かい合う2つの階層には、正反対に働く2方向の"下"がある。2階層間の不可視の境界を越えるまで重力は通常通りであり、境界を越えると反転する。境界を辺り抜けた者は、向こう側の階屑に向かって落下していくのである。

通常の時間流
元素およびエネルギー特性
属性的特性 軽度な善属性:軽度な秩序属性:属性が悪のクリーチャーは、バイトピアでは【魅力】を基本とするすべての判定に-2のペナルティを被る。
魔法的特性
住人・請願者 バイトピアには実に多くのセレスチャルが住んでいる。ガーディナルやアルコンだけでなく、プラネターやソーラー、時にはエラドリンを見かけることもある。
バイトピアを閥歩しているクリーチヤーの多くは、物質界に存在する動物や野獣のセレスチャル版である。アクシオマテイック種のクリーチャーはさほど一般的ではないが、それでもこの地で見かけることがある。概して、穏やかなクリーチヤーはドシオンに楼み、野獣や獰猛なクリーチャーは間隙の向こう、シューロック側に棲んでいる。
バイトピア第一の神格は、ノームの神“きらめく黄金の”ガールである。彼には、彼が権能を果たす手助けをする共同体がまるごとついている。この"強力な助手たち"のチームには、森の番人である"荒野を彷徨う者"ベイアヴァン、幻影と惑わしの達人である"影に身を覆いし者"ベアラヴァール、金属鍛冶の第一人者である"鋼の皮の"フランダル、ノーム軍の将軍である"鉄の手"ゲアダル、発明と発見の源泉たるネベラン、土の耕し手である"大地に命を吹き込む者"セゴージャン、ディープ・ノーム族への使者である"滑らかなる手の"カラデュラン、"欲張り"としてのみ知られるアードレンなどがいる。
“きらめく黄金の”ガールの神聖なる腹心たちは、バイトピアはドシオンにある黄金丘陵という名の土地に住んでいる。ただ、カラデュランはしばしば物質界のディープ・ノーム族のもとを訪れるし、アードレンはアビスの第399階層の一部を自分の住処だと主張している。
“きらめく黄金の”ガールがこの次元界にいるため、バイトピアの請願者のほとんどは、生前の種族がどうあれ、恒久的にノームの姿をとっている。属性(善で、わずかに秩序的傾向がある)のみによってバイトピアに引き寄せられてきた魂の持ち主は、自分がノームの請願者に生まれ変わっていることを知って驚くかもしれない。
バイトピアの請願者
遭遇表 天上の遭遇表



階層
ドシオン ドシオンは、向かい合った2つの階屑のうち住人の多い方であり、ノームの故郷でもある。ここは牧歌的な活動と個々の産業の領域である。なだらかに起伏する丘陵が急峻な火山岩の山々を取り囲み、山々は向こう側の階層に向かって突き立っている。土地は、農場の広がる開けた定住地と手入れのされた林や森が入り混じっている。ドシオンは非常に手入れのゆきとどいた次元界であり、請願者たちは銀毛の羊や金斑の子羊を育てている。開けた土地は小麦、大麦、トウモロコシなどの大農場になっている。住人たちは多くの穏やかな小川にダムをつくり、穀物を上質の小麦粉や粗びき粉に挽く水車へと導いている。ここにある街には防壁がないが、舗装された道によって他の街々と秩序正しくつながれている。ここは納屋と養蜂の地、羊毛とミルクの地、小さな店と鍛冶屋の地である。道端に群がる工房のほとんどは個人所有で、そうした所有者たちは"共通の善"以外の何物にも忠誠を誓ってはいない。
ドシオンの天候は穏やかで、定期的に巡ってくる恵み深い四季がある。しばしば、シューロックからの大嵐が階層間の境界を抜け、混乱を引き起こす。概してこの階層は、静かな生活を好む者にとっての理想郷である。
黄金丘陵
シューロック シューロックはドシオンの野性的な兄弟である。ドシオンは品良くまとまっているのに対して、シューロックは未開の地である。ドシオンは穏やかだが、シューロックは極端である。荒々しい地形と、雪深い冬と乾燥した酷暑の夏に二分された厳しい気候の土地である。
シューロックの土地は資源に満ち溢れている。黄金と宝石の鉱脈が地面のすぐ下に見つかり、密生した森林は材木の宝庫、そしてありとあらゆる種類の野生の獣が階層じゅうに棲息している。採石場や製粉所も珍しくなく、通常はその周囲に小さな共同体が集まっている。
シューロックには動物や魔獣のセレスチャル種版などバイトピアの中でも強力なクリーチャーが閥歩しているため、こうした街はしばしば防壁で囲まれ、護衛が街を守っている。
シューロックは絶え間ない挑戦の地である。己の力と生存能力を試そうとする者たちにとっては、穏やかな兄弟であるドシオンとはまた違ったタイプの理想郷なのだ。時に、危険な獣がシューロックから抜け出してドシオンにやって来ることがあるカミ概して言えば、この階層の挑戦は境界のこちら側に留まっている。
  • モトルグラスプの果樹園