神格・怪物大辞典:インド神話偏
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ディヤウス/dyaus | ヴェーダの神々の一。天空神。インドラ、ウシャス、ラートリーの父。 ギリシア神話のゼウス、ローマ神話のユーピテル、北欧神話のテュールと起源、語源を共有する。 |
プリティヴィー/Pṛthivī | ヴェーダの神々の一。地母神。仏教では地天とされる。
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アグニ/Agni | ヴェーダの神々の一。火の神。炉の火を神格化したもの。清浄と賢明の神で、人と神の仲介者。 『マハーバーラタ』ではローカパーラ(lokapaala『世界の守護神』)八神の一柱として、東南の方角を守護するとされた。 仏教では火天とされる。 |
アシュヴィン双神/Aśvinau | ヴェーダの神々の一。医術の神で、美しい、うりふたつの双子の神とされる。それぞれナーサティヤ(Nāsatya)とダスラ(Dasra)という名を持つ。 ゾロアスター教においてはノーンハスヤと呼ばれ、ダエーワ(悪魔)とみなされた。他方、スプンタ・マンユの女神ハルワタートとアムルタートの原型となった。 |
ヴァーユ/Vāyu | ヴェーダの神々の一。風神。仏教では風天とされる。ゾロアスター教においてはワーユと呼ばれ、ダエーワ(悪魔)とみなされた。 |
トヴァシュトリ/Tvaṣṭṛ | |
マルト/Marut | ヴェーダの神々。暴風神。 |
ルドラ/Rudra | ヴェーダの神々。暴風神。医療の神でもある。ヒンドゥー教においてはシヴァ神となった。 |
アディティ | ヴェーダの神々。名前は「無限」「無垢」「無制限」を意味する。 アーディティヤ神群と呼ばれる8人の子を持つ(ヴァルナ、ミトラ、アリヤマン、バガ、アンシャ、ダクシャ、インドラ、ヴァーユ )。 |
サヴィトリ/Savitṛ | ヴェーダの神々。太陽神。太陽が陽光によって万物を刺激、鼓舞し、活動を促す1側面を神格化したもの。 『マハーバーラタ』によるとシヴァ神に両腕を切り落とされる。 |
バガ | ヴェーダの神々。 『マハーバーラタ』によるとシヴァ神に両眼を潰される。 |
プーシャン/Pūṣan | ヴェーダの神々。太陽神。陽光の持つ万物を生育する力、一切を見渡す力を神格化したもの。 『マハーバーラタ』によるとシヴァ神に歯をすべて折られる。 |
プルシャ | インド神話において世界の最初に存在したとされる巨人。 |
ヤマ | インド神話において人間で最初の死者となり、死者の国の王となった。 『アヴェスター』の聖王イマや北欧神話の巨人ユミルと同起源。。仏教では閻魔天とされる。 |
ナヴァグラハ(九曜) | 神 | 天体 | 色 | 宝石 | 性 | 元素 | 方位 | 季節 | 身体 | 金属 | 穀物 |
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日曜 | スーリヤ | 太陽 | 金 | ルビー | 男 | 火 | 東 | 夏 | 骨 | 金 | 小麦 |
月曜 | チャンドラ | 月 | 銀 | 真珠 | 男 | 水 | 西北 | 冬 | 血 | 銀 | 稲 |
アラニアーニー
バルジャンヤ
- バラモン教、『リグ=ヴェーダ』
- ヴァルナとミスラ(最高神)、インドラ(軍神)、アシュヴィン双神(豊穣神)の三権
ヴェーダの神々
ヴァルナ/Varuna | ヴェーダの神々の一。ミトラと並ぶ最高神。天空神。司法神。時代が下るとともにその地位を奪われ、後に水の神になった。アーディティヤ神群の一。アスラ神族。 ヴァルナはしばしば蛇とも関連づけられた。『マハーバーラタ』の中ではナーガ達が暮らす海の主だとも、ナーガ達の王だとも呼ばれている。 |
ミトラ/Mitra | ヴェーダの神々。契約の神。ヴァルナとは表裏一体を成すとされる。アーディティヤ神群の一。アスラ神族。 ゾロアスター教においてはミスラと呼ばれ、司法神、光明神、闇を打ち払う戦士・軍神であり、牧畜の守護神としても崇められた。 |
アリヤマン | |
パガ |
ヒンドゥー教の神々
ブラフマー | ヒンドゥー教の三柱の主神の一。 仏教に取り入れられ、梵天となった。 |
ヴィシュヌ | ヒンドゥー教の三柱の主神の一。 |
シヴァ | ヒンドゥー教の三柱の主神の一。ヴェーダ神話に登場する暴風雨神ルドラを起源とする。 別名マハーカーラ。仏教に取り入れられ、自在天となった。 |
パールヴァティ | ヒマラヤの山神ヒマヴァットの娘。シヴァの妻。 |
ラクシュミ | 富と幸運と繁栄の女神。ヴィシュヌの妻。仏教に取り入れられ、吉祥天となった。 |
サラスヴァティ | 芸術・学問を司る女神。ブラフマーの妻。聖なる川、サラスヴァティー川の化身。 仏教に取り入れられ、弁財天となった。 |
ドゥルガー | ヒンドゥー教の女神。アスラ族を滅ぼすべく神々が生み出した。その名は「近づき難い者」を意味する。パールヴァティーと同一視された。 |
カーリー | ヒンドゥー教の血と殺戮を好む戦いの女神。ドゥルガーの額より生まれた。その名は「黒き者」または「時」を意味する。パールヴァティーと同一視された。 |
ガンガー | パールヴァティの妹。ガンジス川を神格化した女神。 |
ガネーシャ | シヴァの長男。シヴァとパールヴァティの子。 仏教に取り入れられ、歓喜天となった。 |
スカンダ(カルティケーヤ) | シヴァの次男。シヴァとパールヴァティあるいはガンガーとの間の子。軍神であり、インドラに代わって神軍の最高指揮官となった。別名カルティケーヤ 仏教に取り入れられ、韋駄天となった。 |
アイヤッパン | シヴァとヴィシュヌ(ローヒニー)の間に生まれた子。 |
カルキ | ヴィシュヌのアヴァターラの一。「カリ・ユガ」に登場するとされる。 |
プラジャーパティ | |
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プラジャーパティ | ブラフマー神が生み出した10人の聖仙たち。 |
プラスティヤ | |
ダクシャ |
仏教の神々
持国天 |
広目天 |
増長天 |
多聞天(毘沙門天) |
不動明王 |
降三世明王 |
軍荼利明王 |
大威徳明王 |
金剛夜叉明王 |
怪物
ヴァーハナ | |
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ガルダ | 炎の様に光り輝き熱を発する神鳥。聖仙カシュヤパとヴィナターの息子で、ヴィシュヌのヴァーハナ。 別名:スパルナ(美しい翼を持つ者の意) |
グルル | スリランカに伝わる鳥の悪鬼。ガルダが悪鬼に堕とされた姿。 |
ナンディ | シヴァのヴァーハナ。乳海攪拌の時に生まれた牝牛スラビーと聖仙カシュヤパとの子で、全ての四足動物の守護神でもある。 |
ハンサ | ブラフマーのヴァーハナである神鳥。 白いガチョウの姿をしている。 |
アイラーヴァタ | インドラのヴァーハナである白象。 |
ギリメカラ | アイラーヴァタが魔獣に堕とされた姿。魔王マーラが乗る乗獣とされる。 |
ドゥン | ドゥルガーのヴァーハナである虎または獅子。 |
マカラ | |
ムシカ | ガネーシャのヴァーハナであるネズミ。元は「クラウンチャ」という名の巨大なガンダルヴァ。 |
パラヴァニ | スカンダ(カルティケーヤ)のヴァーハナである孔雀。その名は「年」を意味する。 |
神獣 | |
ヴリトラ/Vṛtra | 『リグ・ヴェーダ』などで伝えられる巨大な蛇の怪物。インドラ神とは敵対関係にあり、インドラに殺されることとなる。 |
スラビー(カーマデーヌ) | インド神話の聖なる牝牛神。乳海攪拌で生まれた。夫は聖仙カシュヤパ、息子はナンディ。 |
サラマー | インド神話に登場する神犬。 |
サムパーティ | インドの叙事詩『ラーマーヤナ』に登場する鳥の王。ジャターユの兄。 |
ジャターユ | インドの叙事詩『ラーマーヤナ』に登場する鳥の王。 |
ヴァナラ族 | |
ヴァナラ | インド神話に登場する猿神の一種族。 |
スグリーヴァ | 太陽神スーリヤの子。猿王 |
ヴァーリン | 雷神インドラの子。猿王。スグリーヴァの兄。 |
ハヌマーン | ヴァナラの一。猿王スグリーヴァの重臣で風神ヴァーユの化身。 |
オンコット | スグリーヴァ配下の猿人の将軍。 |
ジャンバヴァン | |
アスラ族 | |
アスラ | インド神話に登場する魔神の一族の総称。ダーナヴァ族とダスティヤ族に分かれる。 |
ヴィローシャナ | ダスティヤ族のアスラの王。 |
マハーバリ | ヴィローシャナの子。 |
ガジャースラ | その名は象の修羅を意味する。ルドラあるいはシヴァによって退治される。 |
マヒシャースラ | ダーナヴァ族のアスラの王。その名は水牛の修羅を意味し、ラムバーと水牛の間の子として生まれた。ドゥルガーと戦った。 |
シュムバ | アスラの王。マヒシャースラの無念を晴らすべく三界を奪還した。 |
ニシュムバ | シュムバの兄弟であり、共にアスラの王となった。 |
ラクタヴィージャ | シュムバ・ニシュムバ兄弟と共にドゥルガーと戦ったアスラ。 |
チャンダ | シュムバ・ニシュムバ兄弟王に仕えるアスラ。 |
ムンダ | シュムバ・ニシュムバ兄弟王に仕えるアスラ。 |
ラーフ | ダーナヴァ族のアスラ。乳海攪拌の際にアムリタで首から上だけ不死となり、日食と月食をもたらす。 |
ターラカ | インド神話に登場するアスラ。タラカースラとも呼ばれる。ブラフマーより「シヴァの息子以外には殺されない体」をもらう。スカンダに敗れる。 |
マダ | インド神話に登場する巨大なアスラ。その名前は「酩酊」を意味する。聖仙チヤヴァナがインドラ神を屈服させるために創造した怪物。 |
ジャランダーラ | シヴァがその破壊衝動から生み出したアスラ。 |
ラークシャサ族 | |
ラークシャサ | インド神話に登場する鬼神の一種族。 |
ラーヴァナ | ラークシャサ(羅刹)の王。 |
インドラジット | ラーヴァナの息子。本名はメーガナーダ。ブラフマーより「インドラに打ち勝った者(インドラジット)」という名を与えられた。 |
クンバカルナ | ラーヴァナの弟. |
シュールパナカー | ラーヴァナの妹。 |
ナーガ族 | |
カドゥルー | 聖仙ダクシャの娘の一人で、聖仙カシュヤパの妻。1000の偉大なナーガの王たち(ナーガラージャ)を生んだ。 |
ナーガ | インド神話における蛇神の一種族。地下世界パーターラに独自の王国を築いて生活している。ナーガ族の王をナーガラージャという。 |
ナーギニー | 女のナーガ。 |
シェーシャ | ナーガラージャの一。千の頭を持つといわれる。ヴァースキやアナンタと同一視される。 |
マナサー | 蛇王シェーシャの妹であるナーギニー。アースティーカ仙の母。 |
ヴァースキ | ナーガラージャの一。八大竜王の一。乳海攪拌の際、マンダラ山を回転させる綱の役割を果たした。 |
ナンダ | ナーガラージャの一。八大竜王の一。その一番に数えられる。 |
タクシャカ | ナーガラージャの一。八大竜王の一。英雄アルジュナの孫であるパリークシット王を咬み殺した。 |
ムチャリンダ | ナーガラージャの一。釈迦に帰依した。 |
アパラーラ | ナーガラージャの一。釈迦に調伏され、帰依した。 |
アナンタ | ナーガラージャの一。原初の蛇アーディシェーシャの別名。その名は「無際限」または「永遠」を意味する。 |
その他 | |
ガンダルヴァ | インドラに仕える半神半獣の奏楽神団。酒や肉を喰らわず、香りを栄養とする。 |
アプサラス | 乳海撹拌で、不老不死の霊薬アムリタを造るさいの副産物として生まれたといわれる水の精、天女。 天界の指示により、その妖艶な美貌を使って修行中の人間を誘惑して堕落させることもある |
キンナラ | クベーラの眷属である半神半獣の奏楽神団。ヤクシャと共にブラフマーの爪先から生まれた。 |
キンナリー | 女のキンナラ。 |
ヤクシャ | 財宝の神クベーラの眷属である鬼神の総称。森林に棲む神霊であり、樹木に関係する。 |
ヤクシニー | 女のヤクシャ。 |
ダーキニー | |
ヤカー | スリランカの悪鬼・病魔。インドのヤクシャに相当する。マハーコーラ・サンニ・ヤカーという王がいる。 |
クヴァンダ | インド神話における魔神の一種。 |
トゥルダク | インド神話におけるヤマの従者とされる病魔の一種族。暴風神ルドラの従者。仏教に取り入れられ、増長天に仕える。 |
ピシャーチャ | インド神話における鬼神の一種族。食人鬼。グールに相当。仏教に取り入れられ、持国天に仕える。 |
ヴェータラ | インド神話における鬼神の一種族。屍鬼。死体に取り憑いてそれを動かし、怨む者を殺させるという。 |
ブータ | インド神話における悪霊の一種族。仏教に取り入れられ、広目天に仕える。 |
英雄
クリシュナ | |
アルジュナ | 『マハーバーラタ』の登場人物。クリシュナの親友。パーンドゥ王の第一王妃クンティーがインドラより授かった子。 武芸の中でも特に弓の名手であり、炎の神アグニから「チャンドラダヌス」と無限の矢筒を、破壊神シヴァからは「ガーンディーヴァ」と矢「パーシュパタ」を授けられている。 |
カルナ | 『マハーバーラタ』の登場人物。クンティーが妃となる前にスーリヤより授かった子。 |
ラーマ |