「機械じかけの涅槃境メカヌス」の版間の差分

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|デロンエスティン・オティ
 
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2019年10月22日 (火) 21:29時点における版

機械じかけの涅槃境メカヌス /The Clockwork Nirvana of Mechanus
外方次元界
解説 メカヌスは、完壁に統制された秩序が至高のものとして君臨する世界である。まったく同量の光と闇、まったく同比率の熱と冷気とから成る。水時計の水滴のように予測可能であり、平原に立つただ一本の樹のようにはっきりとしている。メカヌスでは、すべての秩序が無数の歯車から成るただ1つの無限の領域に反映されており、歯車はいずれ もたがいに噛み合い、独自の法則に従って回転している。歯車群は、あまりに巨大なために神格すらその目的を量り知ることのできぬ計算作 業に関わっているように思われる。ただ、秩序の何らかの機能に関わっていることが想像できるのみである。
一見、メカヌスは外方次元界にある他のどんなものにも劣らず率直なものに見える。しかし、表面下には巧妙さが身を潜めている。機械じかけの浬梁境メカヌスには、実に単純な原理原則から、悪魔の如く入り組んだ作法に至るまで、ありとあらゆる秩序を見て取ることができる。しかし、たいていの場合、メカヌスには情熱も、幻も、苦痛もない。
すべての意識が完全に全体に統合されたなら、そこには完壁が訪れるのである。

次元ガイド:メカヌスははっきりとした階層を持たぬ、単体かつ無限の次元界である。その内部は、精巧に作られた時計の中の歯車のように互い組み合わさった巨大な円盤で一杯である。普通に組み合わさっているものもあれば、片面でつながっているものもある。"歯車"とも呼ばれるこの円盤は石や土や金属鉱石で構成されており、あたかも神々が物質界の大地の中心から削り出したかのようである。
歯車の多くは差し渡し千マイルを優に超え、あまりにゆっくりと回るため、回転が感じられぬほどである。それでも回転していることは、大きな円盤と組み合った小さな島サイズの歯車の回転によって知ることができる。
そうした小さな歯車は目の回るような速度で回転しているように見えるが、一旦、歯車の表面に乗ってしまえば、住人が向心力を感じることはない。客観的重力方向のため、縁から10フィート以内に立っているのでなければ、住人が歯車の縁から振り落とされるようなことはない。
メカヌスの視界は通常通りである。この次元界は、虚空自体から発せられる。すべてを包み込むような白い光で12時間の間、照らされており、残りの12時間は闇に閉ざされる。音の聞こえ方も通常通りであるが、表面の縁に近いところでは、歯車と歯車が噛み合うガタガタという低音の轟が聞こえることがある。
物理的特性 客観的重力方向:"下"とは、回転する歯車それぞれの表面に向いた方向である。歯車と歯車の間を歩くことは、新参者にとっては目の弦むような行為である-実際、歯車の間に落ちてしまったら大変なことになる。
通常の時間流
元素およびエネルギー特性 なし
属性的特性 重度な秩序属性:属性が秩序でないキャラクターは、【魅力】、【判断力】、【知力】に基づくすべての判定に-2のペナルティを被る。
魔法的特性 通常の魔法
住人・請願者 メカヌスの住人は、虚空の中で回転する歯車の上を住処とする。歯車の表面には普通、植物も生えていなければ野生生物も棲息していないが、物質界、九層地獄、セレスティアなどの他の次元界からの植民者たちが、そうした表面の多くを凝りに凝った小迷宮や公園、自然保護区に作り変えている。メカヌスで最も有力なクリーチャーは、真の命を持ったクリーチャーではない--人造クリーチャーなのだ。彼らはまとめてイネヴァタブル (避けがたきもの)と呼ばれており、宇宙の自然法則を執行するために 存在する。イネヴァタブルには3つのタイプが広く知られており、それはコリャルート(逃亡者を狩るもの)、マールート(死を欺いたものたちの敵)、ゼレフート(契約の執行者)である。いずれのタイプも、各種の違犯を犯したものたちを容赦なく突き止め、処罰する。
拡張主義のフォーミアンはメカヌスじゅうに巣を構えている。この蟻に似たクリーチャーは、目に入るものすべてに植民し、すべての生き物を巣に労働者として組み込み、女王の法に仕えさせることを求めている。
イネヴァタブル以外の機械じかけのクリーチャーもメカヌスを住処としているが他の種族とは可能な限り接触を断っている。
メカヌスの請願者
遭遇表 の遭遇表



フォーミアンの巣車 フォーミアンは、植民した歯車の両面に素晴らしい巣=都市を築く。植民された巣車のそれぞれに、何千ものワーカー、ウォリアー、タスクマスター、そして数十匹以上のミュルマルクがいる。しかし、どの巣車にもクイーンは1体しかおらず、そのクイーンの命令はその巣車では絶対の法となる。
他のクィーンは他の巣車を支配している。通常、同じ巣車を植民しようとしているのでない限り、2体のクイーンは互いに協力する。同じ巣車を植民しようとする場合、フォーミアンの法により戦争が行なわれ る。あるクイーンが、貴重なクイーンの幼体を守る派遣団を送り出して歯車に植民しようとしたなら、そこにすでに他のクリーチャーが住んでいたとしても決心を翻すことはない。結局のところフォーミアンの植民ができるよう歯車を掃討できなければ{ウォリアーがいる意味はないのだ。幸運なことに、産み落とされた多くの卵からクイーンの幼体が生まれるのは、百年から千年に一度のことだ。そうでなかったなら、フォーミアンはメカヌスの今よりもっと広い範囲を支配していたことだろう。

中央:メカヌスの虚空をフォーミアンがやって来た方向へと移動する旅人がいれば、フォーミアンの植民地はだんだんと増えていき、やがては植民されていない歯車など存在しなくなってしまう-何百万もの、ことによるともっと多くの歯車にフォーミアンが這い回っているのである。
フォーミアンの領地の中心部には、全方向を植民された歯車に囲まれて、正統女王母の住まう中央歯車がある。フォーミアン・ミュルマルクたちは、直径が少なくとも300マイル(約5000km)はあるこの歯車こそがメカヌスの中央歯車であり、この次元界にあるすべての歯車に動きを与えているのだと信じている。それが真実か単なる信仰かはともかく、この歯車の表面を覆う両面巣=都市の壮麗さたるや神々しいほどである。正統女王母自身は中級神格に相当する力を持っていると自称しているが、それを確かめることは難しい。最大限に強大化した超巨大サイズのフォーミアン・クイーン33体が常に正当女王母につきそっているが、正統女王母の巨体に比べれば;そのお付きのものたちすら小人のように見える。
ノイマヌス
レグルス 機械じかけのクリーチャー群がメカヌスの、レグルスと呼ばれる領地に棲みついており、そこにうまく適応しているように見える。この異質な存在はモドロンと呼ばれ、人造クリーチャーのような外見と行動をとるが、来訪者であり、息もすれば食事もとる。モドロンは64個の歯車を支配しており、その数が変わることはない。
実際、モドロンは表面的にはイネヴァタブルと多くの共通の性質を 持っているが、彼らは自分たちの秩序正しい社会を維持することに関心を持たず、秩序を破壊したと言って他のクリーチャーを罰することもしない。フォーミアンはまだモドロンの力を試してはいないが、フォーミアンが拡張を続ければ、彼らの間に戦いが起こるだろう。
デロンエスティン・オティ
規律正しき啓発の要塞